中国の不動産バブルが崩壊しない理由

不動産

中国における不動産バブルとは

中国の経済は近年大きな成長を見せていますが、その前途は未だに不透明だと言われています。

2015年に株式バブルが崩壊し、その後は不動産バブルを引き起こしており、特に首都の北京には高すぎる不動産価格により、居住者のいないアパートが増えている状態です。


不動産価格が上がっている一方で収入が増えないということから、人々はアパートを購入したり借りたりすることができません。

そのためルームメートと一緒に生活をするという状態が一般的になっており、たとえ新婚の夫婦であっても2人で生活をするということが困難な状態です。

新婚の夫婦が何組かでアパートを借りるということも珍しくはありません。

北京の平均月収は110,000円と言われていますが、例えばショップ店員などであれば月収が50,000円程度しかありません。

その一方で、中国人が生活するアパートの家賃は大体85,000円程度だと言われています。

そんな状態でアパートを借りることができるはずもなく、友達と一緒にアパートで生活をするという形態が一般的なのです。


ちなみに北京で生活する外国人のアパートはさらに価格が上がります。

たいした装備が付いていなくても外国人を受け入れてくれるアパートの家賃は150,000円以上することも珍しくはありません。

その一方でそれだけ家賃を払える人が減少しており、アパートの部屋の半分以上は空いているということもあります。

そして居住者がいないということで水道などもきちんと整備されていないことがあり、そこまでの家賃を払っていながらも水が詰まった、トイレが流れない、などといったトラブルを抱えている状態です。同様に北京のあちこちにはアパートがありますが、空室が多いアパートが目立つ状態にあります。

中国の不動産バブルが崩壊しない理由について

日本でバブルが崩壊した後、あちこちに居住者がいないマンションや、建築途中で放って置かれてしまったビルがたくさん存在しました。

中国も居住者がいないアパートが多い状態ですが、その一方で中国の不動産バブルは崩壊していません。

北京のトップレベルの大学に通う学生たちも就職ではなく、自分たちが暮らしていけるアパートを見つけることができるかどうかということを心配している状態ですが、それでも不動産価格は高いままなのです。


中国では地方政府が不動産を動かしている状態です。

中国は社会主義国家であり、習近平が権力を掌握している状態ですが、中国は例えば北京や上海など地域ごとの政府が大きな権力を握っており、例えばビザ等のルールも地域によって異なります。

そしてこのような地方政府はその下に投資会社を抱えており、この投資会社が資金調達を行っているのです。

不動産バブルは崩壊させないように、地方政府が頭金の割合を変えたり、金利を上下させたりしていることにより、市場は常にコントロールされている状態なのです。

そのため、北京や上海などの大都市においては、不動産価格が下がるはずがないと信じている人も少なくありません。

このような大都市は田舎に住む人々の憧れであり、このような大都市に住宅を持ちたい夢を持つ人が多いため、このような場所の価格は下がることがないのです。

つまり、中国の政府が市場をコントロールできる限り、不動産のバブルが崩壊する事はありえない、ということになります。

それどころか、市場のコントロールが可能である限り、住宅価格は今まで以上に上がっていってしまう可能性があるのです。

そのため政府は人々のお金の流れを把握し、そのお金の流れをコントロールするためにあらゆる対策をとっているのです。

市場をコントロールするための中国政府のやり方

中国はスマホ大国だと言われています。

国民の98%がスマホを持っており、このスマホを使ったお金の支払いが近年一般的になりつつあります。
特に日本ではウェイボーとして知られているWeChatやアリペイでは支払いをすることが可能であり、電子マネーが一般的になりつつあります。

小さな店舗などでは貨幣での支払いは受け付けていないということも珍しくはありません。

中国は北京や上海などの1部の都市を除くとまだまだ発展途上ですから、ビザカードやマスターカードなどのクレジットカードの水準には届いていない人も多く、このようなクレジットカードはあまり普及していません。

そのためたとえ北京や上海などであってもビザカードやマスターカードが使える店舗は極めて少ない状態で、デビットカードの役割を兼ねている中国の銀行のカードやWeChat、アリペイでの支払いが増えているのです。

そしてこのような支払い方をすれば、政府が誰がどこでどれくらいのお金を使っているのか、ということをコントロールできます。

確かに貨幣は誰がどこで使っているのか分かりませんが、クレジットカードやスマホによる支払いであれば、お金の流れを知ることが可能になります。


そして中国の人々はこのような状態を快く思っていないということもあり、例えばWeChatを登録するときには自分の性別や出身地を偽って登録するということも珍しくはありません。

自分の写真をプロフィールの写真で使うという事は珍しく、インターネットで拾ってきた写真をプロフィールにしているという人もたくさんいます。

このようにして、政府は市場をコントロールしようとしているのに対し、人々は出来る限りコントロールされないようにしようとしている動きが見られます。

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